菅原文太さんに教えられた「戦争は絶対にしてはいけない」
2014年 12月 02日
先月28日に亡くなられた菅原文太さんのニュースが、今日も流れています。
東日本大震災のあと、俳優業を引退されて、原発や集団的自衛権の行使容認に反対する活動をされていたとのことで、講演会の様子が映っていました。
「暴力的な映画をたくさん撮っていた私が言うのもなんですが・・・」と会場の笑いを誘いながら「戦争は絶対にしてはいけない」と語気を強めておっしゃっている場面です。
私はこのシーンを見て、「ああ」と腑に落ちたことがありました。
「戦争は絶対にしてはいけない」ということは、日本が戦争にまきこまれないようにしようという意味ではない。
この世の中から戦争というものがなくならなければならないという、意味なのではないかと。
日本は第二次世界大戦に敗けたあと、サンフランシスコ講和条約を結んで独立国として再出発しましたが、今もアメリカの強い影響下にあります。
アメリカに頼まれたことはイヤと言えない今の立場で、集団的自衛権の行使を認めたら、アメリカのする戦争に巻き込まれ、お先棒を担がされたり尻拭いさせられたりするのではないかという懸念があるのは事実です。
しかし、菅原さんがおっしゃる「戦争は絶対にしてはいけない」という言葉からは、単に「日本をアメリカなど諸外国がする戦争に巻き込ませないようにしよう。日本だけは平和でいよう」というよりも、「戦争をなくそう。世界から戦争をなくすことができるのは平和憲法を奉じている日本だけだ」という強い気持ちが感じられたのです。
戦国乱世を徳川幕府が収めて300年の太平の世がありました。
高い鉄砲の技術がありながら、それを封印することができた日本精神。
刀をすぐに抜きにくいように、わざわざ右側に置くことを決めて守った日本精神。
日本人ができることは、きっと世界の人もできるはずだと私は思います。
一部の戦争で利益を得ている人以外は、誰もが戦争など望んでいないはずなのですから。
阪神淡路大震災でも、東日本大震災でも、略奪もせず秩序を保つ日本人の特性が素晴らしいと称賛されました。
称賛することができるということは、外国人も、平和や秩序に価値があることを知っているということです。
外国(外国人)に、日本の物を売るだけではなく、技術を教えに行っている日本人はたくさんいます。
そうして、その土地に合った作物を作り、その土地の人を豊かにしてあげているのです。
井戸を掘る事業もしています。
日本人の「みんなで助け合いましょう、知恵を出し合いましょう」という精神を、世界に広げていけば、きっと必ず平和憲法の精神が世界標準になると、私は思うのです。
「戦争は絶対にしてはいけない」という文太さんの言葉を、日本が戦争にまきこまれないようにしようという意味以上に、世界から戦争を撲滅しようという意味で理解したいと思いました。
合掌。
by Eclairer_Japon
| 2014-12-02 21:00
| 時々に想うこと