月々の色
2013年 01月 29日
想紅(おもいくれない) という言葉を知りました。
一月の色ということで、寒椿の色のことだそうです。
深き緋(こきひ)とも。
十二月の色は、忘れな菫(わすれなすみれ)と言い、雪の上に付いた足跡などの影がブルーグレーの色に見える、そんな色あいのことだそうです。
※ 実際の忘れな菫。「昨日を、そして今日をありがとう」ブログからお借りしました。
十二月の色を調べていたら、「藍白(あいじろ)」という言葉もみつけました。
藍染の中で一番淡い色だそうです。
忘れな菫とは、本来は春に咲く菫が十二月に返り咲いた「返り咲きの菫」のこと。
寒さのなかで可憐に咲く姿に忘れないでねという気配を感じ取った昔の日本人の感性は素敵ですね。
二月は、恋待蕾(こいまちつぼみ)と言い、蕗の薹が土から顔を出したような色ということです。
淡い緑、フレッシュグリーンというところでしょうか。
三月、夢宵桜(ゆめよいざくら) 春の朧に浮かぶ可憐な山桜の色
四月、花舞小枝(はなまいこえだ) 春風に揺れる花を支える小枝の色
幹色とも。
五月、初恋薊(はつこいあざみ) アザミの深い紫の色
六月、憧葛(あこがれかずら) 五月雨が葛の葉を濡らして輝くような緑色
七月、咲初小藤(さきそめこふじ) 初夏の光に輝く紫つゆ草の淡い紫色
八月 夢見昼顔(ゆめみひるがお) 真夏の野に咲くはかなげな昼顔の色
薄蘇芳(うすすおう)とも。
九月 恋路十六夜(こいじいざよい) 天に月冴えるころの夜空に似た、深い紺色
十月 想紫苑(おもわれしおん) 風立つ秋の野に咲き乱れる桔梗と紫苑の紫の色
十一月 染紅葉 (こいそめもみじ) 秋の残り陽に照る紅葉のあたたかい赤の色
日本人には本当に繊細な感性がありますね・・・
by Eclairer_Japon
| 2013-01-29 12:08
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